「伝統金箔・縁付」と「現代金箔・断切」
箔の製法には、二通りあります。
400年もの歴史をもつ「伝統金箔・縁付」の製法と、昭和45年頃から導入された「現代金箔・断切」の製法。
箔は、箔打ち紙と呼ばれる紙の束の間に金合金(金箔の場合)を挟み込んで打ち延ばしてつくります。二つの製法の最も大きく異なる点は、箔打ち紙です。

![]() 手漉きの和紙を箔打ち紙に用いる箔の製法で、手打ちから機械打ちになったほかは、4 0 0 年以上続く金沢箔の歴史において変わらない伝統の技です。
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一枚ずつ皮板の上にのせ、竹枠をあてて切り揃える。 | 仕上がった状態は、一般的に箔に対して箔合紙が大きく、縁がある(縁付き)。 ※「縁付」の名称の由来でもある |

「立切」「現代箔」とも言う。
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箔合紙と交互に重ね、縁をまとめて断ち落とす。 | 仕上がった状態は、一般的に箔合紙と箔のサイズが同じ。 (箔合紙と箔を一緒に断っているため) |
●「現代金箔・断切」もしくはそれに準じる製法は他国にもありますが、手漉きの雁皮紙を打ち紙に用いる製法(「縁付」の製法)は、日本固有のものです。
●「伝統金箔・縁付」と「現代金箔・断切」は製法の違いであり、合金配合率は同じです。